高精度な厚み測定を行いたい
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従来の課題
- 薄膜フィルム・シートの厚み管理は重要事項
高精度な厚み測定を行いたい
- 薄膜フィルム・シートの厚み管理は重要事項
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ミツトヨの解決提案
- 超低測定力、高分解能・高精度保証の接触式センサ「ライトマチック VL-50シリーズ」
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期待される効果
- 製品品質の維持・向上に貢献
薄膜フィルム・シート
薄膜のフィルムやシートは、厚みの極薄化や均一化の最適化・管理が性能向上に関わってきます。
そのような製品の代表例として、LiB(リチウムイオンバッテリー)セパレータがあります。
近年、スマートフォンや電気自動車のLiBには、高容量化・高エネルギー密度化が求められています。
そこで、正極と負極を絶縁し、ショートによる発熱防止の安全性が高く、高電位に耐える高機能セパレータが求められております。それに伴い、厚みの管理が厳しくなり、測定の高精度化が求められています。
リチウムイオンバッテリーの構造
その他、高精度厚み測定が求められるフィルム・シート例
薄くて軟らかく、透明な薄膜フィルムは、高精度測定が難しい
非接触式センサ
フィルムの反り、しわ、素材による透過特性など、様々な不確かさ要因への対応が難しく、測定結果が不安定になります。 また、表面が拡散面(梨地面、特徴的なテクスチャー)や透明ではない乳白色では、測定できないケースがあります。
マイクロメータ、ダイヤルゲージなどの接触式測定器
これらの接触式測定器は測定力が大きいため、軟らかいフィルムを変形させてしまい、正確な測定ができません。
超低測定力で高分解能・高精度保証の「ライトマチック VL-50シリーズ」が薄膜フィルムの高精度測定に最適です。
安定した高精度測定の実現により、お客様の製品品質の維持・向上に貢献します。
超低測定力の「ライトマチック VL-50シリーズ」
最小0.01N※の超測定力は、 軟らかく変形しやすい薄膜フィルムの高精度測定に威力を発揮します。
※機種により、0.15Nと1N仕様もラインアップしています。
測定動作
測定子はモータで駆動し、ワークに接触時に停止します。その後は一定の測定力で測定をします。
原理
パラレルリンク構造とウェイトが低測定力・定測定力仕様を実現しています。
測定力にはバネを使用しておらず、天秤ばかりのような構造で「パラレルリンク」と呼んでいます。
高分解能・高精度保証の「ライトマチック VL-50シリーズ」
LiBの性能向上に関係するセパレータの薄膜化と均一化の最適化・管理に高精度測定で応えます。
更なる繰り返し精度向上の提案
「超硬球面測定子」による測定
LiBセパレータやFPD用高機能フィルムは、ますます極薄化してきており、それに伴いご要求精度も1um未満という話も
あります。そこで、測定子先端の形状を曲率が緩やかな「超硬球面測定子」による測定を提案しています。
尚、標準測定子はSφ3mmとなります。
若干薄めの測定値になりますが、繰り返し精度は非常に安定します。
お客様と協議をして、係数を掛けた測定結果で管理していただくという方法の提案になります。
厚みがあり、反りのあるフィルム・シートへの対応
ライトマチック用ウェイトパーツ(オプション)
ライトマチックの測定力は、小さいことが特長ですが、ワーク特性によっては十分な測定力が必要なケースがあります。 そのような時にワークを潰さないで適正な測定力を探すためのウェイトを準備しています。
まとめ
薄膜のフィルムやシートの厚みは、一見簡単そうな測定に思えます。
薄い・軟らかいというワーク特性から「非接触式センサ」を選択されるお客様がいらっしゃいますが、透明、半透明、様々な表面性状などの条件によって、測定結果が安定しないという課題があります。
一方、「接触式測定器」はある程度の測定力がなければ、測定結果が安定しないため、軟らかいフィルムやシートは押しつぶされてしまいます。
ライトマチック VL-50シリーズは、「非接触式センサ」 と「接触式測定器」の課題を解決できる独自の高精度測定機です。
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