カーボンニュートラル実現に向けた取り組み
コミットメント
ミツトヨは、地球規模での気候変動問題に対して企業としての責任を果たすべく、2050年のカーボンニュートラルに向けて脱炭素社会の実現に貢献していきます。
- ・2030年までに自社のCO2排出量(Scope1,2)を2018年比で50%削減します。
- ・2022年9月にTCFD※提言への賛同を表明しました。
※:気候関連財務情報開示タスクフォース(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)
再生エネルギーの活用
宇都宮地区※と高知工場で水力発電100%のCO2フリー電力への切り替えを進めています。
※宇都宮地区:測器工場/MC工場/清原工場の3工場
省エネかつ生産効率の高い設備導入
①宮崎工場では、自家消費型太陽光発電システムを導入しました。
②宇都宮地区MC工場内の温水ボイラーをモジュールチラーへ更新することでA重油の削減とエネルギー効率の向上を実現しました。
TCFD(気候関連財務情報タスクフォース)提言に基づく情報開示
ミツトヨは、TCFDの提言に賛同し、将来の気候変動に関連する事象を経営リスクとして捉えて対応すると同時に、新たな機会も見いだし、企業戦略へ生かすことにより持続可能な社会の実現に貢献してまいります。また、TCFD提言に基づき、気候変動が事業に及ぼすリスクと機会の分析を行い、ガバナンス、戦略、リスク管理、指標と目標に関する情報を開示を進めていきます。
ガバナンス
気候変動は経営理念の指針のひとつである「自然環境との調和に寄与する」において重要な課題であると認識し、カーボンニュートラル推進活動に重点を置き、カーボンニュートラル推進WGを発足させ、その活動内容を経営会議に答申しております。
重要事項に関しては取締役会に報告・共有することになっております。
戦略
気候変動関連の事業リスクと機会については、①2℃シナリオで起こる「低炭素経済への移行に関連したリスク」と、②世界のCO₂排出量削減未達により4℃シナリオに至った場合に発生する「気候変動に伴う物理的影響に関連したリスク」のふたつのシナリオにて検討しております。
事業を取り巻く環境を整理し、当社の重要性を考慮した上で、事業活動への影響を「大」「中」「小」の3段階で評価しています。
リスク管理
気候変動関連の規制や事業に影響を与えるリスクについて、カーボンニュートラル推進WGにて情報収集を行い、事業への影響度を総合的に評価・判断し、リスク対策を検討しております。検討結果や対処方針については、適宜、経営会議および取締役会に報告しております。
指標と目標
2030年までに自社のCO2排出量(Scope1,2)を2018年比で50%削減します。
環境への取り組み
環境マネジメントシステム
ミツトヨは、これまで各事業所で個別に活動してきた環境マネジメントシステムを全社統一で、ISO14001の認証を取得し、環境経営をより一層本格化して事業活動に反映しています。
*登録活動範囲や関連事業所については、付属書をご確認下さい。
環境方針
環境に対する私達の行動
株式会社ミツトヨは、「精密測定で社会に貢献する」を経営理念として掲げ、精密測定機器の開発設計、製造、販売、サ-ビスを通して、精密測定機器をお客様に提供しています。株式会社ミツトヨに働く私達は、社是に謳う「良い環境」に拘り、地球環境の保全が人類共通の最重要課題の一つである事を認識し、地球環境に影響のある事業活動、製品、及びサ-ビスの全てにおいて、全員参加で環境マネジメントシステムの継続的維持改善を図り、地球環境保護と環境汚染の予防に取り組みます。
- 1.私達は、事業活動、製品及びサービスが環境に与える影響を低減させるために、自主的な環境マネジメントシステムを構築します。
- 2.私達は、事業活動全般について、法規制、条例、並びに当社として受け入れを決めたその他の要求事項を順守します。
- 3.私達は、地球環境の保全及び環境汚染を予防するために次の事項に取り組みます。
- 1.二酸化炭素排出量の削減
- 2.環境配慮型製品の開発・設計
- 3.省資源・省エネルギーの推進
- 4.廃棄物の削減・再資源化の推進
- 5.有害化学物質の削減
- 4.私達は、環境目標を設定し、定期的に見直し、環境パフォーマンスの継続的向上を図ります。
- 5.私達は、環境方針の教育・啓発活動を行ない、当社で働く人(常駐外部社員を含む)及び当社のために働くすべての人に対し、周知します。
- 6.環境方針は、社内外に公表します。
環境マネジメント体制
当社の環境マネジメントを効果的に実施するため、以下の組織体制で環境保全活動に取り組んでいます。
環境報告書
当社では、環境保全活動の成果をまとめた環境報告書を年1回発行しています。
土壌・地下水への取組み
当社では、環境保全の一環として、土壌・地下水に対し法令等に基づく対応のほか、自主的な検査や措置などに取組んでまいりました。また、2007年に経営体制及び経営方針を刷新し、環境に関する情報公開にも努めてまいります。
グリーン調達について
当社では、事業活動の各段階で環境負荷が少ない環境調和型商品の開発に取組んでいます。そして、これを実現するため調達活動においても環境への配慮に行き届いた企業から環境負荷の少ない部品や材料などを優先的に調達する「グリーン調達」を推進しています。
以下に「グリーン調達」に対する当社の方針などグリーン調達ガイドライン及び対象化学物質一覧を掲載しています。
環境に配慮した製品
当社では欧州RoHS指令(電機電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限に関する欧州議会及び理事会指令)への対応を積極的に進めており、それに適合している製品には以下のものがあります。
また、中華人民共和国における “電器電子製品有害物質使用制限管理弁法”(改正中国版RoHS)についても、積極的に進めております。
責任ある鉱物調達について
当社は、”ミツトヨグループ経営理念”に基づき、責任ある鉱物調達に向けた取り組みとして、『武装勢力の資金源となっている紛争地域からの鉱物を使用しない』という方針を掲げ、活動を進めております。
タンタル、すず、タングステン、金
米国金融規制改革法
コンゴ民主共和国および近隣周辺国で採掘される鉱物資源が、人権侵害、環境破壊等を引き起こしている武装勢力の資金源となっていることが懸念され、2010年に米国金融規制改革法(ドッド・フランク法)第1502条が制定されています。
EU紛争鉱物規則
2021年1月よりEU紛争鉱物規則(REGULATION (EU) 2017/821)が全面的に施行されています。
コバルト
世界有数のコバルト生産国であるコンゴ民主共和国等にて、劣悪な労働環境や児童労働に対する懸念が指摘されています。
雲母(マイカ)
インド、マダガスカル等での採掘現場における児童労働、危険な労働環境に対する懸念が指摘されています。
サプライチェーンへの要請
当社は、万一紛争に加担する鉱物の使用が判明した場合には、紛争地域以外からの鉱物調達に変更するよう、お取引先様にご協力いただき、サプライチェーン全体で協力しながらデューデリジェンスに取り組んでおります。