未来のものづくりを見据え、現場を設計する。
T.O入社: 2019年 中途入社職種: 生産技術
入社のきっかけ
前職では、複合機メーカーで自動製造ラインの工程設計を担っていた。結婚・出産のタイミングで妻の地元、宮崎へ。ミツトヨの生産技術職の募集を知り、ものづくりの根幹を支える仕事がしてみたいという思いから転職を決意する。
現在の仕事内容
シリンダゲージの部品加工ライン全体の設備導入、改善を担当している。現場の声に耳を傾けながら、生産現場が抱える課題を、根本から解決に導く設備計画を立案。工作機械メーカーや専門商社など関係各社と連携しながら生産性の向上に努める。
任されたのは、
ものづくりの総監督。
私が入社して最初に携わったのは、製造ラインの移管プロジェクトでした。シリンダゲージを生産する約20台の工作機械を、岐阜の中津川工場から宮崎工場へ移管するという大規模なプロジェクト。すでに移管していた組立工程と中津川工場にあった部品加工を、すべて宮崎工場に集約するとともに、新しい設備を導入して生産効率を高めることが私のミッションでした。とはいうものの、入社当時は商品知識もなければ、金属加工についても完全な素人。製造現場で起こる事象の一つひとつが、どんな問題に直結するのか。知識も経験値も圧倒的に不足していました。事前準備のために中津川工場に赴任した9ヶ月間は、とにかく必死で周りに聞き、それでもわからないことがあれば工作機械のメーカーに問い合わせたり、似たようなことをやっている別の部署に相談したりと奔走していました。上司や先輩、同僚はみんな協力的で、忙しい時にも快く耳を傾けてくれる人ばかり。ミツトヨの相談しやすい環境には何度助けられたかわかりません。
必ず結果で応えたい。
会社からの大きな期待。
移管に伴って新たに導入したのは、今までにない新しい生産設備です。品質を守りながら、工程集約が可能な大型設備を新規に導入したのです。工程が減ることは商品が出来上がるまでのリードタイムを短縮し、生産性を高めることに直結します。狙い通りの時間内に狙い通りの寸法で削れるか。品質が安定するまでは、何度も試作を繰り返しました。仮に1、2個の試作が上手くいったとしても、長期的に稼働できる保証はどこにもありません。連続で加工しても品質が安定する設備をつくり上げるまでには、想定以上に時間がかかり、苦しい思いをした日々も。それでも、中途で採用してもらってまだ日の浅い、なんの実績もない私を信じて、大きな仕事を任せてくれた上司からの期待、ミツトヨという会社からの期待に応えたい。その一心でした。
「任せてよかった」を、
これからも。
やっとの思いで新しい設備を立ち上げ、製造ラインが稼働し始めると、少しずつプロジェクトの成果が現れ始め、生産性も高めることができました。数字として見える成果を残せたことはもちろんですが、もっと嬉しかったのは、周囲からかけてもらった言葉の数々。私の頑張りを見ていてくれた上司からは「任せてよかった」と一言。先日も現場の係長も「協力して、現場をよくしていきましょう」と言ってくれるので、ありがたいです。生産性が高まると現場に余裕が生まれ、メンテナンスにも時間が割けるようになり、さらに安定的な稼働につながる。良い循環も生まれています。設備の移管と立ち上げ。短期間でその二つを経験したことで私自身、生産技術として大きくスキルアップすることができました。これからも「任せてよかった」と思っていただけるように、さらに良い生産設備をつくっていきたい。挑戦してみたいことがすでにいくつか頭に浮かんでいるところです。
私が見つめる「測る」の先生産技術で、「労働力不足」を解決する。
労働力不足は、日本における社会課題のひとつだと思います。10年20年先を見据えて、限られた人数で稼働できる自動化に対応したラインをつくりたい。ロボットの導入や新たな工作機械の導入など、温めている案はいくつもあるので近い将来、実現させていきたいと思っています。