「てこ式ダイヤルゲージ」に関するJIS B 7533:2015年版について
2015年6月22日に、てこ式ダイヤルゲージの設計仕様及び性能を規定したJIS B 7533が改定されました。(JIS B 7533:2015)
この規格は、グローバル化を目的とし、国際規格であるISO 9493:2010を基として製造及び仕様の実情に見合う合理性を備えた規格とするため、技術的内容を変更して作成した日本産業規格です。
主な変更点を下記に示します。詳細につきましては、規格原文または日本産業標準調査会のホームページにてご確認ください。
JIS B 7533:1990
適用範囲と性能 |
目量(mm) |
0.002 |
0.01 |
測定範囲(mm) |
0.2 |
0.28 |
0.5 |
0.8 |
1.0 |
L1≦35*1 |
35<L1*1 |
広範囲行き精度(μm) |
3 |
3 |
5 |
8 |
10 |
10 |
隣接誤差(μm) |
2 |
2 |
5 |
5 |
5 |
5 |
狭範囲隣接誤差(μm)*2 |
1 |
1 |
3 |
3 |
3 |
3 |
戻り誤差(μm) |
2 |
2 |
3 |
3 |
3 |
4 |
繰返し精密度(μm) |
1 |
1 |
3 |
3 |
3 |
3 |
測定力(N) |
最大 |
0.5 |
0.5 |
0.5 |
0.5 |
0.5 |
0.5 |
同一方向最大最小差 |
0.2 |
0.2 |
0.2 |
0.2 |
0.2 |
0.2 |
- *1測定子の長さを表す。
- *2注文者が指定する場合に限り適用する。
|
性能の測定方法 |
指示誤差 |
- 起点から終点まで
- 行き戻り両方向
- 0.1mm/0.02mm毎
- 測定範囲の終点はそのまま戻す
|
繰返し精密度 |
- 測定範囲内の任意の位置
- 5回急激&緩やかに作動
- ブロックゲージで前後左右
|
測定力 |
|
|
性能の位置や姿勢 |
特に記載なし |
指示誤差曲線の例 |
<対象機種>0.002‐0.2mm 
広範囲行き精度 |
起点から終点までの行き方向、全測定点の最大値と最小値の差 |
隣接誤差 |
起点から終点までの行き方向、0.02mm離れた2つの位置における誤差の差の最大値 |
狭範囲隣接誤差 |
起点から最初の10目盛までの行き方向、1目盛だけ離れた2つの位置における誤差の差の最大値 |
戻り誤差 |
全測定点の行き方向と戻り方向の同一測定点における差の最大値 |
|
JIS B 7533:2015
適用範囲と性能 |
目量(mm) |
0.001/0.002 |
0.01 |
回転数 |
1回転 |
多回転 |
1回転 |
多回転 |
測定範囲(mm) |
0.3以下 |
0.3を超え 0.5以下 |
0.5を超え 0.6以下 |
0.5以下 |
0.5を超え1.0以下 |
0.5を超え 1.0以下 |
L1≦35*1 |
35<L1*1 |
指示誤差(μm) |
全測定範囲行き |
4 |
6 |
7 |
6 |
9 |
10 |
16 |
1回転 |
- |
5 |
- |
- |
- |
10 |
10目盛 |
2 |
2 |
5 |
5 |
5 |
5 |
戻り誤差(μm) |
3 |
4 |
4 |
4 |
5 |
5 |
繰返し精密度(μm) |
1 |
1 |
3 |
3 |
3 |
3 |
測定力(N) |
最大 |
0.5 |
0.5 |
0.5 |
0.5 |
0.5 |
0.5 |
最小 |
0.01 |
0.01 |
0.01 |
0.01 |
0.01 |
0.01 |
- *1測定子の長さを表す。
|
性能の測定方法 |
指示誤差 |
- 起点から終点まで
- 行き戻り両方向
- 10目盛毎
- 測定範囲の終点は3目盛以上押し込んでから戻す
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繰返し精密度 |
|
測定力 |
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性能の位置や姿勢 |
製造業者によって指定されない場合は、測定範囲のいかなる位置、いかなる姿勢、測定子の両可動方向において規格値を満足させなければならない。 |
指示誤差曲線の例 |
<対象機種>0.01‐1.5mm(R/R=0.5mm) 
全測定範囲行き指示誤差 |
起点から終点までの行き方向、全測定点の最大値と最小値の差 |
10目盛指示誤差 |
起点から終点までの行き方向、隣接した10目盛ごとの指示誤差の最大値 |
1回転指示誤差 |
起点から終点までの行き方向、固定ゼロ点法で測定した1回転ごとの最大値と最小値の差の最大値 |
戻り誤差 |
全測定点の行き方向と戻り方向の同一測定点における差の最大値 |
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