ゲージブロックの基礎知識
メートルの定義
1983年の第17回国際度量衡総会において、「メートルは1秒の299792458分の1の時間に光が真空中を伝わる長さとする」と決定されました。
密着(リンギング)の方法
- ❶組み合せるゲージブロックの選定
選定には次の点を考慮してください。- a.組み合わせの個数をできるだけ少なくしてください。
- b.できるだけ厚いゲージブロックを選んでください。
- c.寸法は末尾の桁(最小桁)から選んでください。
- ❷ゲージブロックを洗浄液できれいに洗浄します。
- ❸測定面のカエリが無いことを確認します。カエリの点検はオプチカルフラットを使用し、次の手順で行います。
- a.測定面をきれいに拭いてください。
- b.ゲージブロック測定面にオプチカルフラットを静かに置いてください。
- c.オプチカルフラットを軽くすべらせ、干渉縞が見えることを確認します。(図1、図2)
判断1:ここで干渉縞が見られない場合は、測定面に大きなカエリやゴミなどがあると考えられます。
- d.オプチカルフラットを軽く押さえ付け、干渉縞の消えることを確認します。
判断2:干渉縞が消えればカエリはありません。
判断3:局部的に縞が残る場合はカエリがあります。オプチカルフラットの位置をわずかに移動させた場合に、縞も一緒に移動したときは、オプチカルフラットにカエリがあることになります。
- e.カエリ取りの方法は、下図を参照ください。
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- ①ゲージブロックおよびセラストンまたはアルカンサス砥石面※1に付着したゴミ、油膜等を溶剤できれいに拭き取ります。
- ②カエリのある測定面をセラストンまたはアルカンサス砥石面※1に積み重ね、軽い力で静かに10回程度往復運動させます。(図3)
薄いゲージブロックの場合は、均一に力を加えやすい消しゴム等のゴム片を使用すると、作業がしやすくなります。(図4) - ③オプチカルフラットで確認します。
カエリを除去しきれていないときは、さらに②を行ってください。砥石で除去できるカエリの大きさには限度があります。除去できない場合は、新しいブロックゲージへの交換をお勧めします。
※1:アルカンサス砥石は弊社では取り扱っておりません。
- ❹測定面にわずかの油気を加え、均一にのばします。油膜がほとんどなくなるまで拭き取ってください。油は、グリス、スピンドル油、ワセリンなどを使用してください。
- ❺密着面を静かに重ね合わせます。
密着する寸法によって次の3通りの方法があります。
温度慣らしの時間
100 mmの鋼製ゲージブロックを素手で取り扱ったときの寸法 変化の一例を下の図に示します。