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NEW TECHNOLOGY TREND
新コンセプト リニアエンコーダ 「FIBER SCALE」
株式会社 ミツトヨ 森 洋篤 黒岩 剛 川田 洋明 橋 知隆
Micro Encoder Inc. ジョー・トバイアソン

1. はじめに
 リニアエンコーダは測定機、工作機械、半導体分野等の製造装置において、直線上の位置を検出する測長系として広く利用されています。弊社では、電磁誘導式や静電容量式、および光電式のリニアエンコーダを発売しており、それぞれの特徴に応じた分野で使用されています。
 高分解能リニアエンコーダの検出方式としては光電式が一般的です1)2)。光電式は,スケール目盛である回折格子に光を照射することで生じた回折光を利用し,変位量に応じた光強度変化を受光素子で電気信号に変換する方式です。
 本稿では、光電式エンコーダの中でも、新しいコンセプトを持つ「FIBER SCALE」について紹介します。
2. 超小型エンコーダ FIBER SCALE
2-1) 概要
 一般的な反射型の光電式エンコーダは、図1のように検出ヘッド内部に光源/受光素子や、駆動回路等の電装部品が設置されています。
図1 反射型リニアエンコーダ検出部
 一方、今回開発した「FIBER SCALE」は、光ファイバを利用することで、光源/受光部および信号処理等の電装部品を検出ヘッドから分離しています。
 図2に検出ヘッドの内部構成を示します。
図2 FIBER SCALE検出ヘッド 3)
 検出ヘッドを光ファイバ等の光学部品を中心に構成し、電装部を分離したことで
 ・ 超小型・熱源分離・電磁ノイズフリー
  などのユニークな特長を有しています。
2-2) 測定原理
 測定原理について、図3を用いて説明します。
図3 FIBER SCALE検出原理 3)
 検出ヘッドは、光源からの光を導波するシングルモードファイバ(SMF)の周囲に受光用として6本のマルチモードファイバ(MMF)を束ねたバンドルファイバと、ファイバ先端部に設置される検波用のインデックススケール(振幅格子、格子ピッチP)で構成されています。SMFから波長λの光を、距離L離れた場所に設置されたメインスケール(位相格子、格子ピッチP)に照射すると、目盛である回折格子で回折光が生成されます。格子は0次回折光を打ち消すように設計されているため、±1次回折光のみが干渉し、インデックススケール上でピッチPの干渉縞が得られます。
 ±1次回折光の干渉を利用した場合、格子ピッチPのメインスケールと検出ヘッドがX方向に相対的に移動すると、MMFで受光される光量は、P/2周期で正弦波的に変化します4)。受光した光は、ファイバを導波して離れた場所にある受光素子で光電変換を行い、電気的な処理によって(1)式で示すような90度位相の異なる二相正弦波信号QA、QBをが得られます。X方向の移動量xは、正弦波信号の位相θおよび信号周期(=P/2)から(2)式によって求められます。
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