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豆知識
硬さとは、
営業技術部 主査 小島 光司


1.硬さとは何?
硬い、軟らかい等の硬さを示す言葉(他にも、もろい、粘る、しなる…)は、日常生活の中でも多く使われて、ごくごく一般的な言葉と思われています。広辞苑では、「硬さ→硬い度合、硬度」「硬度→物体の硬軟の程度。かたさ。特に金属・鉱物についていう。以下省略」「硬い→物の質が強くしっかりしている。丈夫である。こわれにくい。」「軟らかい→物の質が、堅くない。しなやかである。以下省略」となっており、今ひとつ納得いかない説明ではないでしょうか。ですが、製品の安全・安心・品質に大いに関わりのある評価項目であることは、間違いの無い事実です。

工業の発展とともに金属材料、熱処理、表面処理などの評価法として硬さ試験もブリネル硬さ試験(1900年発案)を初めに数多く発案され活用されています。一般的には、「硬さは概念的に物体の堅固堅牢の程度を示し、磨耗に対する抵抗、引掻きに対する抵抗、弾性係数、降伏点、破断強さ、粘りと脆さ、展延性などに関連する性質の単独もしくは複合した関係性を示す尺度。」などと説明されていますが、工業界などで用いられる「硬さ試験結果」は数値として示され、常に比較してどちらが硬い、軟らかいを区別するもしくはランク付けしているに過ぎません。この「硬さ」を物理的に定義することは、前述の言葉の意味のように非常に困難なパラメータであって、規格で規定され多く利用される「硬さ試験」とて何ら変わるものではありません。物理基本量(質量、長さ、時間等)やその組立量は、基本単位が定められており、測定量はその基本単位の何倍と示すが、硬さ試験の結果(60HRC、700HV、…)は、それぞれ定められた試験方法により得られた結果とされているだけで、基本単位を持たず、その結果の数値そのものには何ら意味を持ちません。硬さは、工業量と呼ばれ、その数値は、過去に積み上げられた実験結果に基づき、材料・熱処理・強度等の各種評価値として有効に利用されています。
2.押込み硬さ試験
(主な金属用硬さ試験)
圧子を対象物に押込む硬さ試験には、多くの種類があり圧子やくぼみ寸法の測定方式、および硬さ値の定義により異なる特徴があります。大きくは、押込み変形で生じた永久変形(くぼみ)の大きさを計測する、もしくはくぼみの深さを計測するタイプに分かれます。
3.ブリネル硬さ試験
(試験方法JIS Z 2243:2008)
ブリネル硬さ試験では、超硬合金球の球圧子を試験片の表面に押しつけて圧痕をつくります。
圧痕の直径を測定して表面積を求め、押しつけた力を表面積で割ります。
ブリネル硬さを用いるワークは鋳物品や鍛造品などです。
4.ビッカース硬さ試験
(試験方法JIS Z 2244:2009)
ビッカース硬さ試験では、ダイヤモンド製の四角錐の圧子を試験片の表面に押しつけて圧痕をつくります。圧痕の対角線を測定して表面積を求め、押しつけた力を表面積で割ります。
ビッカース硬さ試験は、試験力の大小により、硬いもの〜軟らかいもの、大きなもの〜小さなものまで同じビッカース硬さで表現でき、多くの場面で利用されます。
5.ロックウェル硬さ試験
(試験方法JIS Z 2245:2005)
ロックウェル硬さ試験は、ダイヤモンド製の円錐圧子、または鋼球(または超硬合金球)の球圧子を押しつけ、できたくぼみの深さで硬さを評価します。試験結果を得ることが他の硬さに比べ非常に容易なため、幅広く利用されています。

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