基盤技術と設備

高度なキーテクノロジーを錬磨し、時代のニーズに応えるソリューションを。

ミツトヨは「キーテクノロジーは自社で持つ」という方針のもと、計測技術はもちろん、ソフトウェアや光学、機械、電子等、幅広く高度な技術を自社開発・保有するとともに、時代のニーズに応える新技術・商品・ソリューションの研究開発に日夜取り組んでいます。

計測技術

正確性と信頼性の高い測定結果を得るための技術

正確な測定には、測定器や測定システムは不確かさに裏付けされたトレーサビリティが確保されなければなりません。また、正しく校正するための方法や手順、その測定機器の基準器、そして正しく測定するたの補正の方法が重要です。これらの技術が正確で信頼性の高い測定を実現します。

ソフトウェア技術

計測データの取得・分析によるユーザ価値の提供

正しく校正された計測システムから取得されるデータでも、ノイズの影響を受けています。また、計測によって得られるのは対象物の一部の情報でしかありません。このような状況から、様々な技術を駆使して真に価値ある情報を見いだし提供することを可能にします。

光学技術

“視る・測る”非接触測定を支える内製技術

光学設計から導き出された顕微鏡や非接触商品群。高度な光学シミュレーションによる設計・解析を行い、実際の「見え」を予測、安定した「設計品質」を確保されたレンズ加工を内製化技術により実現。レンズ研磨、蒸着、接着、組立と内製にこだわり続け、性能向上を追い続けています。

機械・加工・組立技術

小形デジタルノギス自動検査ライン

従来の手検査を忠実に再現したメカニズムを開発し、高精度かつ安定した検査が行える自社製自動検査ラインです。検査結果は、全数サーバーに保管され検査表の自動発行、さらに全数シリアルナンバー管理する事でトレーサビリティも確立しています。

電子技術

ミツトヨ計測事業を支えるカスタムIC開発

当社のエレクトロニクス研究開発は、グローバルなエキスパートエンジニアにより、最先端の設計検証ツール及び評価装置を活用し、自社技術としてカスタムIC開発を構築しています。革新的なカスタムICを実現することで信頼性の高い計測機器を実現します。

制御技術

高速・高精度を支える制御技術

精密測定の高速・高精度を実現するために、自社開発の制振制御や精度補正技術が活用されています。
三次元測定機の制御装置には、デジタルサーボ方式を採用することで、各種の制振制御アルゴリズムの搭載を容易にしています。また、制御ループ内に搭載されている空間精度補正や温度補正技術は、精度保証に欠かせない技術になっています。

センシング技術

光を使って高速化、測定センサはインラインへ

IoT化を進める生産現場では、各工程での測定データ取得や全数検査が求められ、高精度非接触センサは、短時間で設計値照合や不具合箇所の検出が可能です。また、インライン、加工機上での測定需要のため、耐環境性・耐久性に優れた製品を生み出すとともに、新しいセンシング技術開発にも取り組んでいます。

ユニバーサルデザイン

全ての人にとって使いやすいデザインを目指して

文化・言語・国籍の違いや年齢・性別等の差異、障害の有無などにかかわらず「最初から誰にとっても使いやすく魅力的なデザイン」を基本コンセプトに、ミツトヨはこれからも使う人の立場に立ち、安全に安心して使っていただける製品やサービスを提供し続けます。

設備紹介

自社開発で世界トップレベルの精度を持ちミツトヨの長さの基準を司る光周波数コム装置をはじめとした設備をご紹介します。

PICKUP世界トップレベルの長さの基準「光周波数コム装置」を自社開発

地球から月までの距離(約38万km)と同じくらいの長さを測ったとしても、ミツトヨなら髪の毛の太さ程度の誤差しか生まない超高精度で測定できる光周波数コム装置を自社開発・保有。ミツトヨの長さの基準を司るこの装置は、ミツトヨの計測技術の土台を支えています。

光周波数コム装置の外観

光周波数コム装置とは

1メートルの長さの定義は、光が真空中を299 792 458分の1秒間に進む距離と定められています。光周波数コム装置は、時間の国家標準にトレーサブルな基準周波数発振器を基準に正確な光周波数を発生させることのできる「光周波数のものさし」です。

光周波数コム装置の概念図

ミツトヨの光周波数コム装置は、世界トップレベルの校正測定能力1.1×10-13を達成するため、同装置の基準となる基準周波数発振器を産業技術総合研究所の時間の国家標準である原子時計に対してGPSを介した約960秒周期の遠隔校正を受けることでトレーサビリティを確保し、また、社内に2台の光周波数コム装置を整備して定期的に相互比較評価を行う事で最高の性能を維持しています。

633 nm実用安定化レーザ装置の校正基準となる633 nmよう素分子吸収線波長安定化He-Neレーザ装置
国際的に取り決められた温度定点の一つである“水の三重点”を実現する装置(Fluke社製)
温度校正の基準となる標準白金抵抗温度計(ネツシン社製)