センサ・装置組込ユニット総合カタログ
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a2a2ε誤差00a±ε誤差リニヤスケールの精度は、[図1]に示すような精度検査装置においてリニヤスケールによる測定値とレーザ測長器による基準値と一定間隔で比較することで値付けされます。検査環境は20℃で、この温度での精度となります。その他、検査条件、規格値は社内規格に準じて検査が行われます。各測定点における精度(誤差)の値は、以下の式に基づき求められます。①と②の表記において、①のa、②の±a/2は同じ指示精度の規格値となります。 リニヤスケールは、一定ピッチの目盛をもつ直線スケールを基準にして移動量、変位量を検出しています。目盛を検出することで、目盛と同ピッチの2相正弦波信号が得られ、それらを電気回路で内挿することで直線スケールの目盛より細かい読み取りもできるようになっています。内挿とは2相正弦波を補間し、分解能に相当するパルス信号に分割することです。例えば、目盛ピッチが20µmの場合、1µm分解能での読み取りが可能です。ここで、この内挿処理の正確さによって目盛ピッチ範囲内において誤差が生じます。これを内挿精度と呼びます。 リニヤスケールの指示精度の規格値は、前記一定間隔で検査した誤差と内挿精度を含めたものが対象となります。にSTスケールに適用します。8-58[図2-1]指示精度の表記方法①[図2-1]指示精度の表記方法②レーザ測長器カウンタレーザ発振器干渉計レーザビーム光軸精度線図(誤差のプロット)有効長有効長コンピュータキューブコーナ取付け金具X 測定位置X 測定位置ディジタルカウンタスケールユニット移動テーブル指示精度:a(µm)指示精度:± (µm)技術資料用語解説リニヤスケールの精度(1)リニヤスケールの指示精度誤差=レーザ測長器の基準値−リニヤスケールによる測定値ここで、「精度」または「誤差」の表現は、同じ意味合いで用いられています。有効測定長における各測定点の誤差をグラフにプロットしたものを精度線図と呼びます。その精度線図を基にして、誤差の最大値と最小値の範囲でリニヤスケールの指示精度を表記します。表記方法には以下の2通りあります。①誤差の最大値と最小値の範囲の大きさをaで表記  [図2-1]で示すaが指示精度となります。この規格値は、(α+βL)µm という換算式で示されます。ここでLは有効測定長(mm)、α、βは機種ごとに設定された係数です。 例えば、指示精度の規格値( 3+ 3L②誤差の最大値と最小値の範囲の大きさを±a/2で表記   誤差の最大値と最小値の中心値を0として、最大値を+a/2、最小値を−a/2で表記し、誤差の範囲の大きさを±a/2で表記します。この表記は主[図1]リニヤスケール精度検査装置 概要図  1000 )µm、有効測定長L:1000 mmのリニヤスケールでは、aは6 µmとなります。

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